Metadream株式会社(東京都千代田区)は株式会社電通の電通メディアイノベーションラボ・主任研究員を務め、Z世代のSNS活用について論じた新著『新世代のビジネスはスマホの中から生まれる ―ショートムービー時代のSNSマーケティング―』も好評な天野彬氏に、当社が提供するメタバースSNS『Bondee ボンディー』がZ世代やこれからのSNS市場にどのような影響や行動をもたらすのかについてお話いただきました。
電通 天野彬氏の考えるSNS時代とは?!
【Z世代のSNSの特徴と課題】
Z世代は定義的に言うと1997年から2012年ぐらいに生まれた人達で、現在は20代中盤から10代の層を指します。スマホとともに育ってきた世代で、友人や知人とSNSを通じて繋がり合いながらコミュニケーションをとるのが自然で当たり前。繋がり合うこと・繋がり続けることに対してポジティブだし、Twitter、Instagram、TikTok、YouTubeなどソーシャルメディアなどあらゆるものを使いこなしている。Z世代より上の世代にあたるミレニアル世代は、ざっくり大学生頃にSNSを使い始めたというところなので、SNSを利用する際の温度感にやや違いがあります。
ただ、盛り上がりを見せてきたZ世代のSNS利用はここ数年でやや曲がり角を迎えつつあると思っています。引き続き使われているものの、使いすぎるのはどうなのかといった議論が盛り上がってきています。日本でもそうですが、特にアメリカではティーンエイジャーのメンタルヘルスにかなり悪影響を及ぼすんじゃないかという研究結果が出てきていて、メディアでもやや批判的な論調が目立ってきている。
Twitter、Instagram、TikTokなどがもたらしたものは、オープンで誰とでも繋がれて情報を拡散することができる便利な世界。その一方で、どんなものにも副作用はあって、この分野でいうと例えば誹謗中傷問題みたいなものもその一例だし、他のユーザーの投稿を見て羨ましいなとか自分はダメだなとか、ネガティブに思ってしまったりすることも指摘されますね。
気心知れた人とつながれる、心理的安全性が保たれたクローズドな空間が求められているし、そういったコミュニケーションの良さを見直そうという価値観はコロナ禍で特に目立ってきたと感じています。
【BondeeがZ世代に受け入れられる理由】
その文脈の中で、Bondeeは限られた友達と肩肘張らずにいろんなことをシェアできる価値が多くの人に刺さったんだろうと思います。もちろんそのキャラクターデザインや世界観が可愛いとかいろんな要素もあります。だから、ビジネスパーソン的にはメタバースが来ている!という流れで捉えたがる面もあるかと思いますが、より大きい流れとしてみんながSNS疲れを起こしていて、心理的安全性が保たれた空間を求めていたところにフィットしたというのがあるんじゃないかなと思うんです。
また、若年層のSNS活用においては、一つのSNSで複数のアカウントを使ったり、特定の人とつながるグループがたくさん存在しています。便利でもある一方で、コミュニケーションが複雑化しているし、それによって表と裏を使い分けがちなので、疑心暗鬼になりがちな面もあります。それこそ1対1でやり取りしていた内容がスクショで拡散されるということが日常茶飯事になっていて、親しい友達とのやり取りだからといって完全に油断はできないぞという緊張感がぬぐえないわけです。率直に、もう少し平和で安全にSNSを使いたいという思いがある。
Bondeeは機能的にはクローズドで限られた人と親密なコミュニケーションをとるということで昔のSNSと近い機能性を持ちますが、サービスとしてのリッチさやUXの豊かさが全然違うと使っていて感じました。アバターのアクションも色々あって、それでさりげなくいまの自分のステータスをシェアするのも楽しい。仕事頑張ってますアピールも一般的にSNSでやると痛いやつ認定されちゃうんですが、Bondeeのアバターで必死にデスクに向かってる姿だったら可愛いなって思ってしまう。他の人のそういう姿も広い心で受け止められるようになる笑。
こういう実体験を踏まえて、クローズドで親密なコミュニケーションとくくってしまうと一緒なんだけど、現代的にその中身はどんどんリッチになってて、面白い方にやっぱり行くよなって感じました。
話は変わりますか、VTuberが受けいれられる理由のひとつに、しゃべってることは一般的だけどそこにアバターの可愛さが加わるから面白く感じる点があると思っています。Bondeeにも似たところがあって、単なるだだ漏れな発信はつまらないですが、可愛く発信できる「おしゃれなだだ漏れ」なのがいまっぽいところです。
SNSの流行り廃りを考えるとき、重要な視点が「ネットワーク効果」ですね。そのサービスを利用する人が多いほど、利用者の効用が増すという性質で、どんな人と繋がれているかということに価値が生まれるというものです。だからこそ、SNSは新しいサービスが出てきたとしても、既存のつながりの方が重要なので、そう簡単にはスイッチングしない傾向がある。その一方で、若年層特有のニーズとして、自分達だけでつながれるネットワークやコミュニティが欲しいわけで、その相反するところをうまくすくい取って新しいサービスが現れてくる。実際、僕自身も友達が使っているのを見て使い始めたわけですが、そういう草の根的な広がり方が印象的でした。
【今後のSNSとBondeeについて】
いまはオープンで情報が広く届くファストな世界観のSNSが人気だしスケールするので目立ちますが、スローで心理的安全性が保たれたつながりもまた重要。これは、どちらかがどちらかを駆逐するようなことではなく、人は両方を求めるんだということ。
社会学の考え方においては、コミュニケーションには二つの類型があります。一つはインストゥルメンタル。道具的なコミュニケーションと言われていて、何かの目的のための手段として行われるもの。もう一つがコンサマトリーで、そのコミュニケーションを行うこと自体に意味があり、目的であることを指します。前者は「手段」なのでコスパやタイパの考え方にもなじむわけですが、後者はそうではないですね。それこそ友達とのメッセージのやり取りにタイムパフォーマンス良かったなーとか言う人はいないわけですよね。
いまはタイムパフォーマンスを向上させるテクノロジーの進歩が圧倒的で、ユーザーがどんどん情報を発信してあとはそれをAIやアルゴリズムがさばいて効率的に情報を届ける仕組みが整備されている。それはそれで大事なことなんですけれどももう片方もリッチにしないと、どんどんSNSやソーシャルメディアの空間が辛くなってくるんじゃないかと感じています。そういうコンサマトリーなコミュニケーションを提供するサービスは引き続き求められていくし、その一つとしてBondeeがどう受容されるのかに注目しています。
・天野彬氏略歴
(画像:株式会社電通 天野彬)
1986年生まれ。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了(M.A.)。SNSのマーケティング活用や若年層のトレンドについての研究開発・コンサルティングを専門とする。最新著に『新世代のビジネスはスマホの中から生まれる ―ショートムービー時代のSNSマーケティング―』(世界文化社、2022年)。その他、『SNS変遷史 ~「いいね!」でつながる社会のゆくえ~』、『シェアしたがる心理 ~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~』、『メディアリテラシー ~吟味思考を育む~』(共著)、『情報メディア白書』(共著)、『広告白書』(共著)など。2021年より日経電子版Think! エキスパートコメンテーター。セミナー登壇やニュース番組出演の経験も多数。明治学院大学非常勤講師。
■『Bondee ボンディー』とは
なかよしの友だちと、バーチャル秘密基地『Bondee ボンディー』で暮らそう!
なかよしの友だちと、バーチャル秘密基地『Bondee ボンディー』で暮らそう!
『Bondee ボンディー』は、自分のアバターを作成し、50人の友だちと密なコミュニケーションができる次世代メタバースSNSです。
ダウンロードはこちら:
【Google Play】
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.metadream.bondee
【App Store】
https://apps.apple.com/jp/app/id6443947003
HP :
https://bondee.net/main
Twitter :
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TikTok :
https://www.tiktok.com/@bondeejapan
Instagram:
https://instagram.com/bondee_japan?igshid=YmMyMTA2M2Y=
タイトル : Bondee ボンディー
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