都市と豊かな自然が共存する県都・千葉市は、3つの美術館を有する“アートが楽しめるまち”。さらに、今年の春、新感覚のミュージアムがオープンしたこと、街中を舞台にした3年に一度の「千葉国際芸術祭」が始動したことで、ますますその魅力が高まりを見せています。芸術の秋、千葉の最新スポットで、アートに浸ってみませんか。

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【50年の歴史と海風を感じる、緑豊かな美術館「千葉県立美術館」】
■文化的価値も高い千葉のアートの拠点

(画像上)外観、(左下)傾斜屋根が特徴の展示室、(右下)浅井忠《本と花》1889年
千葉みなとエリアの緑豊かな一角に佇み、2024(令和6)年に開館50周年を迎えた「千葉県立美術館」。自然と調和した美しい建築は、1960年代にメタボリズム建築を提唱したことで知られる大高正人の設計で、「傾斜屋根」や段差のないバリアフリー構造が特徴です。今年8月に国の登録有形文化財に登録され、その価値が改めて注目されています。館内には約2,900点のコレクションが収蔵されており、近代日本洋画の先駆者として活躍した浅井忠など、千葉ゆかりの作家の作品に触れられるのも魅力。未来へ新たな文化をつむぐ、千葉のアートの拠点となっています。
■誰もが憩える彫刻の庭でひと休み

みちのにわ
2023(令和5)年に美術館の前庭に誕生した「みちのにわ」は、ひと休みするのにぴったりな憩いの空間。屋外テーブルとしても利用できる全長約70mの立体物“リボン”や、県産木材を使用したアート遊具“木のかたまり”など、直接触れて利用できる作品と、心地よい海風が心身を癒してくれます。また、建物を囲むように広がる芝生広場には屋外彫刻も充実しているので、ぜひ散策してみてください。
所在地:千葉市中央区中央港1-10-1 / HP:
https://www.chiba-muse.or.jp/ART/
【現実を超えた美しさ。写実の世界に浸る「ホキ美術館」】
■日本初!“写実絵画”専門の美術館

美術館外観 Photo by Noda
千葉市の中でも自然豊かな緑区にある「ホキ美術館」は、世界でも珍しい写実絵画専門の美術館。写真と見紛うほど精緻でありながら、人間的な温もりを感じさせる写実絵画の“現実を超えた美しさ”に魅せられたという創設者が収集した、約500点のコレクションが並びます。
館内は地上1階、地下2階の三層に長い回廊が重なるギャラリーとなっていて、一部が宙に浮いた斬新な外観は、まるでそれ自体が一つの芸術作品のよう。広々とした静かな空間と、写実の美の世界に心が癒されます。
■二人の巨匠が描き出す美の競演

(画像左から)森本草介「コーヒータイム」(2007年)、島村信之「願う」(2022年)
現在、館内では企画展「Sereneの写実 森本草介・島村信之2人展」が11月10日まで開催中。写実絵画の巨匠と言われる故 森本草介の作品は、創設者が写実絵画を収集するきっかけにもなりました。
期間中は「Serene=静謐」をテーマに、セピア調の色合いが特徴的な森本作品と、“光”を描き出す人物画に定評がある島村作品、合わせて約40点が展示されています。多くの人を魅了し続ける写実絵画の美しさを、二人の競演を通して堪能できる、またとない機会をお見逃しなく。
所在地:千葉市緑区あすみが丘東3-15 / HP:
https://www.hoki-museum.jp
<美食に浸る、レストラン「はなう」&ミュージアムカフェ>

ミュージアムカフェ内観
アート鑑賞の合間に楽しめる食体験も「ホキ美術館」の魅力の一つ。本格イタリアンを提供するレストラン「はなう」では、大きな窓から隣接する「昭和の森公園」の緑を眺めながら、シェフが厳選する千葉県産食材を使ったコース料理をゆったりと味わえます。より気軽に楽しむなら、ミュージアムカフェへ。こだわりのデザイナーズチェアが配置された空間で、スイーツや軽食を楽しむことができます。美食と共に、アートの余韻に浸ってみては。
HP:
https://www.hoki-museum.jp/restaurant/
【子どもから大人まで体験・参加できるミュージアム「千葉市美術館」】
■誰もがアートの主役になれる体験を

体験・学びのプログラムが充実
今年11月に開館30周年の節目を迎える「千葉市美術館」は、1927(昭和2)年築の歴史的建造物(旧川崎銀行千葉支店)を保存活用した建築で、これまで多彩な展覧会を開催し人々を魅了してきました。最大の魅力は、“見る”だけに留まらない“体験・学び”のプログラムが充実していること。アーティストが用意した空間で、自らも創作に参加できる「つくりかけラボ」や、クリエイティブなワークショップを提供する「みんなでつくるスタジオ」など、子どもから大人まで、アートを身近に感じられる多くの仕掛けが用意されています。
■現代美術のコレクションでたどる過去と未来

(画像左から)田中敦子《Thanks Sam》1963年 千葉 市 美 術 館 蔵 (C)Kanayama Akira and TanakaAtsuko Association 、 河口龍夫 《 石と光 》1971/1989年 千葉市美術館蔵 撮影:齋藤さだむ
浮世絵など近世日本美術から現代美術まで1万点を超えるコレクションを所蔵する千葉市美術館では、現在、30周年記念展「未来/追想 千葉市美術館と現代美術」が10月19日まで開催中。美術館の核となるコレクションのうち、国内外からも注目を集める草間彌生、田中敦子、河口龍夫など62組の作家による約180点の作品が並びます。金曜と土曜は20時まで開館しているので、秋の夜長にゆったりとアートに浸ってみては。
所在地:千葉市中央区中央3-10-8 / HP:
https://www.ccma-net.jp
【“アップサイクルアート”に囲まれてホッと一息「ZOZOSTUDIO COFFEE」】
■地元とのつながりを大切にする空間

(画像左から)ワークショップの様子、あんバタークリームチーズスコーン、ZOZOBLEND
2023(令和5)年に西千葉にオープンした「ZOZOSTUDIO COFFEE」は、地元とのつながりを大切にしている場所。ZOZOオリジナルのコーヒー「ZOZOBLEND」や、地元の菓子店とコラボした「あんバタークリームチーズスコーン」など、地域との協業から生まれたオリジナルメニューはどれも本格的な味わいです。ZOZO社員がセレクトするART BOOKをゆっくり読んだり、家族や友達とくつろいだり、思い思いの時間を過ごすことができます。
■まるでアートなアップサイクル家具に注目!
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ZOZOSTUDIO COFFEE
「ZOZOSTUDIO COFFEE」では、アートやファッションに誰でも気軽に触れられるワークショップやイベントが随時開催されています。空間そのものも見どころで、店内にある家具は、ZOZOが大切にしてきたDIY精神のもと、服や廃材などを活用して作り上げられたものばかり。使用されなくなったスケートボードや本、物流拠点のパレットなどをアップサイクルし、ZOZOらしくユニークな品に仕上がっています。身近なものが創造力によって新たな価値を持つ、そんなサステナブルなアイデアに触れてみてください。
所在地:千葉市稲毛区緑町1ー16ー6 / Instagram: @zozostudio_coffee
HP:
https://corp.zozo.com/zozostudio-coffeestand/
<おしゃれカフェの宝庫・西千葉>
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(画像左)Lillemillefyの桃のパフェ、(右上)珈琲とワインのある暮らし25の内観 、(右下)シャポードパイユのバケットサンドイッチ
アートに触れた後は、西千葉エリアにある個性豊かなカフェで、作品の余韻に浸ってみてはいかがでしょうか。こだわりの空間で自家焙煎珈琲とナチュラルワインを味わえる「珈琲とワインのある暮らし25」や、水色の外観が目を引く「Lillemillefy」では、ケーキやスイーツとともにゆったりとした時間を過ごせます。また、本場フランスの気分を味わえるバゲットサンドイッチ店「シャポードパイユ」でテイクアウトするのもおすすめ。その日の気分に合わせて、お気に入りの一軒を訪ねてみてください。
【海辺に建つ、花と緑の美術館「BOTANICA MUSEUM」
BOTANICA MUSEUMプロデューサー・清野光氏×(株)ワールドパーク公園開発部・森田有佳氏】
稲毛海浜公園にある旧千葉市花の美術館の建物を活用し、アートと自然が融合する唯一無二の空間として今年3月に誕生した「BOTANICA MUSEUM」。その見どころや今後の展望について、2人のキーパーソンに伺いました。
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(左から)BOTANICA MUSEUMプロデューサー・清野光氏、(株)ワールドパーク公園開発部・森田有佳氏
<プロフィール> 清野 光(せいの ひかる)写真左
1987年、札幌市生まれ。世界的なフラワーアーティストとして、 これまで数々のハイブランド等と協業し、G7大臣会合の装花も手掛けた。頭に花を飾る「HANANINGEN」プロジェクトを主宰し、5万人以上を撮影。今年3月より「BOTANICA MUSEUM」総合プロデューサーを務める。
<プロフィール> 株式会社ワールドパーク 公園開発部 森田 有佳(もりた ゆか)写真右
千葉市・稲毛海浜公園の指定管理者としてPark-PFI制度を活用し、公園の価値向上と地域活性化を目指すとともに、“記憶に残る体験と文化が生まれる場所”をビジョンに掲げ活動。公園内の「BOTANICA MUSEUM」の施設運営全般を担当し、アートと来場者をつなげている。
■熱い想いから生まれた、これまでにないアートスポット
―「BOTANICA MUSEUM」が誕生した経緯を教えてください
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BOTANICA MUSEUM
(森田氏)植物園をアートで魅せたい、という構想を持っていた弊社の社長が、清野さんの作品に感銘を受け、北海道まで会いに行ったことが始まりです。
(清野氏)その時伺った「公園を通じて人々を幸せにしたい、植物のプロと一緒に心から楽しいと思える場を創りたい」という想いに強く共感し、すぐに快諾しました。「自然という奇跡を思い出す場所」をコンセプトに掲げ、フラワーアーティストとしてだけでなく、光、音、香りを含む空間プロデュースも全面的に担当しています。
■植物×アート。五感で没入する世界観
―展示やワークショップの見どころについて教えてください
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芸術と街が響き合う。千葉市アートMAP(画像左から)「HANANINGEN」、レストランで楽しめる「季節のフルーツの手包み大福」
(清野氏)大切にしているのは「五感で楽しむ自然体験」です。目に見える立体物はもちろん、自然の音を取り込んでレコーディングした音楽や、空間ごとに異なる植物の香りなど、中に入れば自然とその世界観に没入できるようこだわりました。頭に花を飾る「HANANINGEN」は、人と植物がつながる姿を写真として残したいと始めたプロジェクトで、実際にミュージアムで体験できます。アートを切り口として、植物の面白さや美しさに改めて気付いてもらえたら、とても嬉しいですね。
(森田氏)建物の特徴である天井の高さを生かし、清野さんのダイナミックな作品を展開しているので、スケール感を楽しんでいただけると思います。元々熱帯植物を中心に育てていた温室は、雰囲気はそのままに、金・土日祝日は夜の部としてライトアップされ、幻想的な空間になるのも見どころです。また、ワークショップ「HANA ASOBI」では、ブーケ作りを楽しめます。季節ごとに花の種類も変わるので、ぜひ好きな花を見つけて持ち帰ってほしいですね。
■公園を起点に、エリア全体の魅力向上を
―今後の展望について教えてください
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BOTANICA MUSEUM外観
(清野氏)植物とアートをここまで融合させた場所は世界的にも珍しく、ユニークなスポットとして、思った以上に様々な方が来てくださっていると感じます。
そもそも、ミュージアムのある稲毛海浜公園自体がポテンシャルの高い場所。都心からすぐの立地で、街も近く、ビーチやキャンプ場など多様な施設が揃っているという環境に、初めて来た時とても驚きました。この場所をもっと面白くするため、今後も新しい仕掛けで、よりミュージアムの芸術性を高めていきたいと思っています。
(森田氏)公園を単なる憩いの場ではなく“記憶に残る、文化を創る”場所にしていくことが我々のミッションです。ミュージアムに多くの方が注目してくださっているこの良い流れを、稲毛海浜公園を起点とするエリア全体の活性化に繋げていきたいと考えています。地元の方々が「この街の自慢だ」と誇れるような場所に育てていきたいです。
<9月19日から「千葉国際芸術祭2025 ちから、ひらく。」集中展示スタート>
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千葉国際芸術祭2025 ちから、ひらく。
■街全体が美術館に!市民参加型の一大アートイベント
国内外から30組以上の作家が集い、公園やストリートを舞台に作品やプロジェクトを展開。誰もが主役になれる参加型のアートイベントです。
■市内6エリアを拠点に多彩な作品を展開
千葉都市モノレール終着駅の使用されていないホームを舞台にした「パラレルワールド」や、石膏で人型の抜け殻を作る「脱皮的彫刻」など、市内6エリアで、日常に溶け込むような多彩な作品が展示されます。ぜひこの機会に千葉市のアートスポットを巡りながら、街歩きを楽しんでみてください。
<芸術と街が響き合う。千葉市アートMAP>
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内房総で異世界体験!現代アートとグルメを満喫する五感で楽しむアートトリップへ
【アーカイブ紹介】千葉市のほかにも、アートづくしな千葉のスポットにも注目!
■「“内房総”で異世界体験!現代アートとグルメを満喫する五感で楽しむアートトリップへ」
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芸術と街が響き合う。千葉市アートMAP
豊かな自然と現代アートが融合した魅力的な内房総エリア。なかでも市原市では、3年に一度開催される「いちはらアート×ミックス」をはじめ、様々なアートイベントが開催され、まち全体が美術館のような雰囲気に。木更津市には、広大な自然の中で現代アートを体験できる施設「KURKKU FIELDS」も!そんな市原市と木更津市を舞台にした“アート×グルメ”満喫旅をご紹介します!
詳しくはコチラ →
https://www.atpress.ne.jp/news/427115
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